⑨家事按分は非常にお得です。しっかり按分しましょう！

副業

2021.04.14

副業を始めるメリットに「家事按分」という技があります

副業を始めるメリットですが、「家事按分」という技もメリットになります。

持ち家・賃貸マンションのどちらでも、居住している場所で事業を開始するとなれば「家事按分」という技が使えます。

先ほどから「家事按分」と連呼していますが、「家事按分って何ですか？」という方も多いかと思います。

私も「副業を始めるぞ！」と考えて、初めてこの「家事按分」という言葉を知りました。

なぜ世間一般に「家事按分」という言葉が知られていないかと言えば…

「家事按分」はまず、副業をしなければ使うことが出来ません。

また、賃金を貰うような副業には使えません。

更には青色申告をしないとほぼ使えないというような仕組みになっているからです。

正確には白色申告でも家事按分を出来ないことはないですが…かなり無理があります。

その無理がある理由に関して「電気料金」を例に考えてみます。

電気料金を「事業で使っている」と経費として主張するには、全ての電気使用量の５０％以上を「事業用で使用している」という根拠がないと、白色申告では家事按分として計上出来ません。

逆説的に言えば、電気代の月間支払い額の中で「事業用で使用している電気使用量」が５０％以上ならば家事按分は使えます。

しかしながら家庭内の副業で、電気代を５０％以上使うような副業なんて想像もつきません。

ということで、電気代を白色申告で経費計上（家事按分）することは実質ほぼ無理になります。電気代ですらこの状況ですので、家事按分が出来る項目に関して事業で５０％以上使っていると主張できるものは、ほぼ無いと思います。(家賃・固定資産税・光熱費etc)

「家事按分」をするには少し面倒な青色申告をする必要はありますが、面倒な作業を行なってでも非常に大きい恩恵に預かれるメリットに関してこれから説明していきます。

最初に「家事按分」が可能な項目を大まかに列挙します。（家庭内で普段使用しているモノで『事業用としても使うモノの料金』が該当します。）

電気代・水道代・ガス代・灯油代・通信費（インターネットプロバイダ料金・ケーブルTV料金・電話料金（固定電話・携帯電話）・車輛代リース代・ガソリン代・家賃（借家）・固定資産税（持ち家）・火災保険… 羅列するだけで、こんなにいっぱいあります！！

これらの項目は事業用で使用した分だけを経費申請し、所得から控除することができます。

更に…按分という甘〜い言葉どおり、自分で按分率を決定できます。

按分（按分率）とは「このくらいが日常生活で使った分」「これくらいが事業で使った分」というように、割合を自分で決めることが出来ます。

事業で使った割合を自分で決めるとなると、ついつい自分に甘くなり「経費で落とせる分を多くした方が得だよね。」みたいな感じになりがちかと思いますが、実際には明確な根拠を持って按分しなければいけません。そうしなければ税務調査が入った場合に大変？なことになります。

但し、根拠がしっかりしていればそうそう大変な事にはならないそうですので…ギリギリの按分率を攻める方が多いらしいです。(ウソはダメですよ！w)

電気代（オール電化）・水道代・固定資産税は事業で使用する居住面積の占有割合で計算し、更に使用日数（現在、土日だけの営業なので7分の2）で割って按分しております。
ガソリン代は走行距離で按分しています。
通信費はほぼ事業でしか使わないので90％で事業用で按分しております。
携帯電話代は２台持ちで、1台は完全に事業用で、使用しておりますので100％事業用として申告しております。(なので家事按分では無く、完全に経費として申告しています)

心配性な私は確定申告をする前に税務署職員の友人に、「上記のような按分で大丈夫か？自分に甘くないか？」と確認をしました。友人には「むしろ厳しいくらいで問題ない」という太鼓判を貰いましたので上記のような按分率で２０２０年分の確定申告をしました。（まぁ税務調査が入るかどうかは、まだまだ分かりませんが…）

皆さんも按分する際には自分に対して過度に甘くならないように設定してみてください。自分に過度に甘くしなくても、十分に家事按分のメリットは感じることが出来ると思います。（少しくらいは甘くなっても大丈夫な気もしますが…w）

ただ…家事按分のメリットを受けるには、火災保険の変更が必要になります。

火災保険変更に関しては次回に解説いたします。